「施工」の近年の傾向を探る
施工の出題についてまとめてみましょう。
- 各種工事:木工事、鉄筋工事、鉄筋工事
- 建築材料
- 積算
- 測量
- 契約
二級学科「施工」は木工事、鉄筋工事やコンクリート工事などの各種工事はもちろん、積算、測量、契約についても出題されています。各種工事では、建築工事標準仕様書・建築工事共通仕様書を根拠にした問題が多く出題されます。注意したいのは、試験に用いられるこれら仕様書の用語と、日ごろ現場で使っている言葉が異なる点です。現場では商品名や一般的よび名などが使われており、試験用語とのすり合わせが大切です。積算は建築数量積算基準、契約は民間連合協会の工事請負契約約款に基づいた問題が出されています。これらの出版物にも目をとおしておきたいものです。
「施工」の対策
「各種工事」については、建築工事標準仕様書や建築工事共通仕様書に基づいた問題が多く出されます。
「積算」は建築数量積算基準、「契約」は民間連合協会の工事請負契約約款による出題となります。
施工は、こうした各分野のキーワードや基準となる数字を中心に学習を進めるとよいでしょう。
「施工」の例題
- 型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 壁用の転用型枠として支障のない程度の古材を使用した。
- 床用の型枠としてフラットデッキを用いた。
- 型枠の建込位置・精度の検査は、スケール、トランシットおよびレベルを用いて行った。
- 上下階の支柱は平面上の同一位置に垂直に立てた。
- コンクリートの圧縮強度が設計基準強度の85%に達したので、はり下の支柱を取り外した。
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- ○ 型枠は必要に応じて支障のない程度の再使用材を利用し、再利用に努める。せき板を使用する場合は、コンクリートに接する面をよく清掃し、締付けボルトなどの貫通孔または破損個所を修理し、必要に応じて剥離材を塗布して使用する。
- ○ 床型枠用鋼製デッキプレートを使用する場合は、のみこみ長さおよび取り合う型枠材の強度等を十分に確保する。
- ○ 型枠の検査は、コンクリート打ち込みに先立ち、設計寸法との相違、埋込金物類の位置や数量、柱底・はり底の清掃状態、せき板と最外側鉄筋とのあき等について検査する。
- ○ 上階の支柱は下階の支柱の真上に垂直に立て、横つなぎ材、筋かい、控え鋼などを入れ、打ち込み時の倒壊、ねじれを防止する。
- × スラブ下、はり下の支柱の存置期間は、設計基準強度の100%以上のコンクリート圧縮強度が確認されるまでとする。また、原則として支柱の盛替えはできない。